指定管理者の選定方法

 指定管理者の選定には多くの場合、書類審査と面接審査があります。面接審査は応募者全員が受けられる場合と、一次審査を通過したものだけが受けられる場合に分けられます。なお面接審査には次のような形態があり、事前に方法が告知されます。

プレゼテ―ション

 はじめに10分から20分ぐらい提案内容についての説明を行い、その後質問に入る形式です。質問時間は概ね10分から20分です。最近はプロジェクターを使った質問が許可されるケースが多くなっています。

ヒアリング

 審査員からの質問が中心になる形態です。ただ多くの場合、質問の前に5〜10分程度の簡単な説明をする必要があります。

審査基準

 指定管理者の選定には一般に次のような基準が設けられています。基準は公表されるケースと公表されないケースがあり、その数は大雑把に見て半々ぐらいです。 また審査基準はあっても、審査の項目ごとに点数が設けられている場合とそうでない場合があります。

経営の安定性(安定した経営基盤)

 経営規模や財務指標により評価されます

管理運営能力

 管理運営能力は主に次のような基準により評価されます。

  • 類似事業の実績や公共施設の管理運営の実績がある。
  • 施設の管理運営に関連する有資格者が多い。
  • ISOやプライバシーマークなどを取得している。

地元への貢献度

 地元への貢献度についての評価は自治体や施設によってまちまちですが次のような内容によって評価されます。 ただ地元に本社や事業所があることを評価の対象にしていない自治体や施設もあります。

  • 地元に本社または事業所があること。
  • 地元人材を雇用すること
  • 地元企業に再委託すること

指定管理料

 指定管理料の提案金額も評価の重要なポイントの一つです。ただ指定管理料に対する考え方は、自治体によってまちまちで、評価のウェイトも自治体によって大きく変わってきます。 以前は指定管理料の評価が全体の評価の50%を占めるケースもありましたが、最近は管理運営の質が重視されるようになり、指定管理料の評価のウェイトは、10%〜30%になっています。

 また指定管理料の提案金額を評価点数に換算する計算式を設けている自治体もありますが計算式は自治体によってまちまちです。計算式によって、提案金額が指定管理者の選定に占めるウェイトが大きく変わってきます。

事業計画の提案内容

 自治体や施設によって評価基準はまちまちですが、事業計画書の提案内容はだいたい次のような基準で評価されます。

  1. サービスの向上が図れる
  2. 安全性が確保できる
    ・事件・事故に対する仕組みと対処
    ・災害に対する仕組みと対処
    ・コンプライアンスに対する仕組みと対処
    ・個人情報保護に対する仕組みと対処
  3. 管理運営経費を節減できる
  4. 公平平等な利用を確保できる
  5. 設置目的を達成できる
  6. 提案内容と収支計画の整合性が取れており、実現可能である

審査基準例

 審査基準は施設や自治体によって多少異なりますが、下記は一つの例です。

評価項目 審査のポイント
管理運営に対する理念・基本方針 管理運営に対する理念・基本方針が指定管理者制度や条例、規則等に十分配慮したものか
市民の平等な利用の確保に関する考え方 利用者が平等に施設を利用できるよう配慮されているか
利用者サービス向上に関する提案 施設の現状と課題を理解し、利用者サービス向上に資する具体的な提案があるか
利用者満足度把握や要望等への対応 利用者の声を聞く仕組みが作られているか、要望等に迅速に対応する体制が作られているか
施設の設置目的を効果的に達成するための自主事業の提案 施設の設置目的を効果的に達成する自主事業の具体的提案があるか。またその提案の実現可能性はどうか。市の施策に合致しているか
緊急事態への対応 危機管理に対する認識は十分か、対応可能な方策が講じられているか
地域との連携 施設の管理運営を行う上で、地域資源の活用や地域との連携についてどのように考えているか?
職員体制について 職員体制は合理的であるか、管理運営にあたる人員が必要な資格や経験を有しているか。
人材の確保・育成について 研修等職員のスキルアップの方策は講じられているか
個人情報保護の措置 利用者の個人情報を保護するための対策が十分に考えられているか
管理運営実績 運営実績の数及び形態。
財務諸表からみた経営安定度 長期安定的な管理運営を行える財政基盤を有しているか。
収支計算 管理運営計画を実現できる予算であるか、指定管理料は効率性を考慮したものとなっているか